ヤミ金の嫌がらせ【取り立て被害】とその対策|実例と対応法を徹底解説

更新日: 2025-07-09

お金のことで困っていて
正規の金融機関から借り入れできない場合
人は最後の手段として個人間融資のようなヤミ金に
手を出してしまうことがあります。

ヤミ金は違法な高金利で貸し付けする業者であり
返済が滞ると過酷ないやがらせや脅迫行為により
取り立てすることで知られている危険な業者です。

今回の記事では実際に起こった
ヤミ金による嫌がらせ被害の実例を紹介しつつ
被害に遭った際の対処法と再発防止のために
取るべき行動を徹底解説します。

ヤミ金の特徴と違法性

ヤミ金とおは貸金業登録をせずに
違法な金利でお金を貸し付ける業者のことです。
基本的に以下のような特徴があります。

・年利1000%以上の”超高金利”
法定金利は貸付金額にもよるが
年利20%を超えると出資法と
利息制限法に違反

・”身分証だけ”で即日融資
審査なしでの貸し出しは
貸金業法に違反

・返済が遅れると”執拗な取り立て”
「正当な理由がない」過剰な回数は
貸金業法に違反

・勤務先に電話やFAXなどでの嫌がらせ
会社に繰り返し電話などで連絡するのは
債務者の社会的信用を失わせる行為として
貸金業法に違反

・家族や緊急連絡先に電話やSMSなどでの嫌がらせ
保証人でない家族に「払え」と迫るなど
本人以外への強要は貸金業法に違反

・SNSや掲示板などで誹謗中傷の書き込み(晒し)
名誉棄損や侮辱に該当し刑法に違反
プライバシー侵害に該当し民法にも違反

これらの違反は刑事罰の対象になることもあります。

実際に起こったヤミ金被害の実例

司法書士への取材時に聞いた
ヤミ金被害の実例を紹介します。

実例1:深夜に自宅へ大量の出前が届いた

40第の男性会社員Aさんは足りない生活費を補うため
ヤミ金から5万円借り入れしました。
最初は「1週間ごとに5000円ずつ返済してくれればいい」
と言われ安心していましたが
次第に金利が膨らみ返済が困難になります。

返済が1日遅れてしまったところ
深夜に寿司やピザだけでなく中華料理など大量の出前を
一斉に届けられる嫌がらせが始まりました。
近所の目もあり精神的に追い詰められたAさんは警察に相談し
司法書士に介入してもらうことで被害を止められたそうです。

実例2:家族や職場への脅迫電話

30代の専業主婦Bさんは生活苦から
“女性専用ローン”と称するヤミ金から借入してしまいます。
最初の対応は親切で丁寧だったものの
返済期日を1日過ぎてしまっただけで態度が豹変。
Bさんの夫や子供の学校だけでなく
夫の勤務先にまで「借金を返せ」という
取り立ての電話が入るようになっていきました。

内容はひどいもので「Bは詐欺師だ」
「風俗で働くしかない。どんな手を使ってでも稼いで金を返せ」
といったBさんの人格を傷つけるものばかりでした。

Bさんは地域の法テラスに相談し
ヤミ金対応に特化した司法書士に依頼します。
債務整理の手続きを進めながら警察にも被害届を出すと
ようやく取り立てや嫌がらせの連絡は止みました。

ヤミ金からの嫌がらせに遭った場合|対処法

ヤミ金を利用してしまって嫌がらせに遭った場合の
対処法について解説します。

絶対に自分(個人)で対応しない

ヤミ金は法律を無視した手段で取り立てしてきます。
そのため個人で対応しても逆効果です。
電話を無視したり感情的になったりすることで
嫌がらせがさらにエスカレートしてしまう恐れがあります。

警察に相談する

ヤミ金による嫌がらせは脅迫罪や威力業務妨害
名誉棄損など複数の刑法違反に該当します。
最寄りの警察署に相談してしかるべき対応を
とりましょう。

警察に相談する際以下のものを
証拠として準備しておくと効果的です。

  • 通話履歴や録音した音声データ
  • メールやLINEでやり取りした内容
  • 着信履歴のスクリーンショット
  • 振込履歴や送金履歴
  • 嫌がらせやいやずら被害の証拠(出前の伝票など)
  • 弁護士や司法書士に相談する

    ヤミ金対応に精通した専門家に依頼することで
    業者と直接交渉してもらえます。
    ヤミ金への返済義務は法律上基本的に”無効”とされており
    専門家に介入してもらうことで和解可能です。

    法テラスを通じて無料相談を受けることもできますし
    ヤミ金対応に特化した法律事務所や司法書士事務所は
    多数存在します。

    着信拒否や番号変更を検討

    嫌がらせの電話が続く場合スマホの着信拒否機能や
    携帯電話番号の変更も有効です。
    ヤミ金が自宅や勤務先に電話をかけてくる場合
    関係者に事情を説明して協力を仰ぎましょう。

    被害に遭わないために|予防策

    実例や専門家のアドバイスをもとに
    被害に遭わないための予防策について
    解説します。

    安易に借金しない

    「誰でも借りられる」「ブラックOK」「即日融資」
    などの甘い言葉に惑わされないようにしましょう。
    こういった広告のほとんどはヤミ金です。

    正規の金融業者か確認する

    業者が合法かどうか判断するには
    金融庁の貸金業者登録番号を確認しましょう。

    番号がないか偽造の番号が使用されている場合
    その業者は確実にヤミ金です。

    怪しいサイトやSNSを利用しない

    近年ではX(旧Twitter)やInstagramなどのSNS上で
    個人融資と称してヤミ金が取引を持ち掛けてくる
    事例が増えています。
    個人情報を渡す前にその相手が安全かどうか
    必ず調べてみましょう。
    口コミ掲示板を参考にするのも有効です。

    まとめ|ヤミ金被害に遭ったら専門家へ相談

    悪質なヤミ金は一度でも利用してしまうと
    逃げ場がなくなるほど執拗に嫌がらせしてきます。
    しかしそれらはすべて違法行為であり
    弁護士や司法書士など法律の専門家または
    警察に介入してもらうことで解決可能です。

    嫌がらせ被害を受けた際最も大切なことは
    「一人で抱え込まないこと」「正しい対処法を知ること」
    「嫌がらせの証拠を残すこと」です。
    そして何より金銭的に厳しいときこそ冷静になり
    悪質な業者には絶対関わらない意識をもって行動しましょう。

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